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資源株
ロシアは天然ガス埋蔵量、世界第一位、原油の輸出についてもサウジアラビアに次いで世界で二位です。他にもレアメタルやダイヤモンド、石炭、鉄鉱石など豊富な地下資源が埋蔵されています。ですから、ロシア株の基本は資源株といえるでしょう。具体的な個別銘柄で言うと、ガスプロム、ルクオイル、ノリリスク・ニッケル、ロスネフチなどが代表的なブルーチップではないでしょうか。
また、ガスプロムはロシア企業で、初めて日本で債券を発行しました。ロシアの優良企業の面目躍如といったところでしょうか。この債券発行時の主幹事は日興コーデイアルグループです。
ルクオイルはロシア企業で、はじめてニューヨーク証券取引所に上場した企業です。
ロシアの注目株
ロシアの注目株といえば、やはり資源株ではないでしょうか。ガスプロムなどは日本でも有名なエネルギー関連株です。
ロシアはヨーロッパに天然ガスを供給していますが、今後、ますますヨーロッパ経済に深くコミットしていく可能性があります。
天然ガスの他にもロシアは、さまざまな地下資源を埋蔵しています。ソビエト連邦崩壊後の社会混乱から立ち直り、復活したロシアはこれからの更なる経済成長の可能性を秘めています。
現在ではロシアへの投資先としては資源株以外には、あまり目ぼしい銘柄が見当たらないようですが、今後、エネルギー関連銘柄以外でも注目を集める可能性は十分にあります。なんといっても、かつてはアメリカと肩を並べた東側世界の盟主だった国なのです。
また、ソルジニーツィンやドストエフスキーなどの文豪を生み出した国でもあります。
文化的なことでも、なかなかレベルが高いのです。
ロシアの経済成長に投資したいなら、まずはロシアの証券会社での口座開設からです。といっても何もモスクワまで行く必要はありません。
ガスプロム
ガスプロムはロシア政府が株式を保有する半官半民の企業です。ロシアだけでなくパイプラインによりヨーロッパにもガスを供給しています。日本との接点でいうとサハリン沖の開発計画「サハリン2」があります。この開発計画が稼働を始めると、採掘された天然ガスの80パーセント以上が日本に来ることになります。
アルジゲート証券
日本からオンライン取引のできるロシア株の証券会社は3社あります。
@ユナイテッド・ワールド証券
@ニュース証券
@アルジゲート証券
代表的銘柄だけを買うのであれば、どこの証券会社でも可能は可能です。しかしながら、アルジゲート証券をおすすめする理由は以下の通り。
>アルジゲート証券は他の2社より取扱い銘柄が多い。
>ユナイテッド・ワールド証券、ニュース証券では普通株のみで優先株は買えない。アルジゲート証券は優先株も買える(銘柄による)
なお、取扱い銘柄数、注文時間(ロシアは夏時間があります)注文の種類、取引手数料、為替手数料、優先株、普通株など取り引きについての詳細は、この文章を書いている時点から変更になっている可能性があります。
変更があるかもしれないので、アルジゲート証券についてのサイトで詳細を確認してみてください。
MICEX
ロシア最大の証券取引所はMICEXです。ロシア証券のかなりのシェアを占めてします。
MICEXの他には、
RTS(ロシア取引システム)
SPCEX(サンクトペテルブルグ通貨取引所)が代表的なロシアの証券取引所です。
RTS(ロシア取引システム)にはRTS指数というものがあります。このRTS指数はRTSの代表的な銘柄から構成されています。構成銘柄は流動性が高く、時価総額の大きいものから選ばれています。ロシア株に限ったことではないですが、新興国への投資は長期での投資が基本です。かつての日本が焼け野原から奇跡的な復興を遂げたことを思い起こしてみてください。経済的に、ここまで来る間に、何度も不況、景気後退、株式市場でいえば下落局面もありました。新興国への投資も同じようなものでしょう。短期で、目先の利益を追いたい人は、システム・トレードにでも手を出された方がよいのでは??長期投資が原則ですが、会社自体に問題があるようなら素早く手じまいすることも必要ではないでしょうか。いくら、国全体が経済成長しても、倒産するような企業というのは、あるにはあるのです。
ロシア株の最低取引単位
株を売買するときの単位を単元株といいます。日本の株式にも当然、あります。昭和の時代に発行された株式は額面50円で1000株単位というものが多かったと思います。昭和の終わりから平成にかけては額面500円で100株単位、あるいは大型株になると1株単位などという企業もありました。NTTなどは1株単位ですね。
それでロシアの株式なのですが、ガスプロム、ルクオイルなどは1株単位からの売買となります。スベルバンク、ノヴァテクなども1株単位です。スルグトネフチガス、ロシア統一電力システムなどは100株単位です。
ルーブル
ロシア株に限らず外国株に投資する際に考慮しておきたいのが為替相場についてです。仮に投資したロシア株が値上がりして利益を出したとしても対円のルーブル相場の関係で利益がでるどころか、損失が発生したという事態になる可能性もあります。
ロシア株で10パーセントの利益を出しても対ルーブルで20パーセントの損失が出れば差し引きマイナス10パーセントです。逆にロシア株でマイナス15パーセントを出しても対ルーブルで25パーセントの利益が出ればプラス10パーセントになります。さらに言えば、株価がまったく動かなくてプラス、マイナス差し引きゼロであったとしても為替相場が動き、対円でルーブルが利益を出せば黒字になります。この辺が外国株投資の面白さでしょうか。アメリカのヘッジファンドが日本株を売るときには円高を狙って売るというのも、結局、これと同じ理屈ですね。アメリカ勢の場合はドル安、円高の方が利益は増加します。
ロシアの経済成長
強いロシアが復活しつつあります。ソビエト連邦崩壊後、経済状態もひどかったようですが、豊富な地下資源と優秀な人材を原動力として力強く経済成長をしているようです。ロシアはヨーロッパに天然ガスを供給していますから、長期的な視点に立った場合、経済的に、あるいはそれ以外の分野でもヨーロッパと手を組む可能性はあります。ロシアはBRICSの一角を占める国ですが、BRICSの一国、ブラジルでもアメリカなしでやっていけるのではないかという動きがあるようです。
中南米は長らくアメリカの裏庭などと呼ばれてきました。アメリカ資本の企業が中南米に進出して、いわゆるバナナ・リパブリック(バナナ共和国)をあやつってきたといわれていますが、ここのところ産油国、ベネズエラを筆頭に反米の動きがあるようです。ロシアはソビエト連邦時代には地球の東半分の盟主だった国です。科学技術にも素晴らしいものを持っていますし、文豪、ドストエフスキーやトルストイ、抽象画家のカンジンスキーを輩出した文化国家としての側面も持っています。ロシアの経済成長の恩恵にあずかるには、ロシア株への投資でしょう。
ロシアはアジアかヨーロッパか?
ロシアはアジアに属するものなのでしょうか?それともヨーロッパに近いのでしょうか?宗教的にはロシア正教会がありますからヨーロッパに近いのかもしれません。もっともソビエト連邦時代は共産主義ですから表向き宗教は否定されていたはずす。
ロシア通の人に言わせると近代以前のロシアの風俗はヨーロッパよりもアジア的、中国、あるいはモンゴルの影響がおおいにあるともいいます。
ロシア正教会の建築物も中近東のモスクに近いんですかね??
現在ではヨーロッパにもパイプラインを通じてエネルギーを供給していますし、中国や日本とも関わりは深いようです。日本海沿岸の港にはロシア人が自動車の買い付けにたくさんやってきています。
ロシア株投資
多くの日本人はロシアへの投資というと北方領土問題のこともあり、どうも二の足を踏むことが多いようです。しかしながら力強く成長しているロシア経済に投資しないのは、あまりにも勿体ないといわざるをえません。たとえば中国への投資もそうです。日本でバブルが弾けた後、邱永漢氏などの、ごく一部の人間だけが中国市場の成長性と将来性をいっておられました。
しかし、日本人の多くは、この時点では中国への投資には懐疑的でした。北京オリンピックが終わった今、大国としての中国の存在に異論を唱える人はいないでしょう。それと同じことがロシア株にもいえるのかもしれません。投資の世界では「日本人が来たら相場は終わりだ」ともいいます。他の日本人が大挙して押し寄せる前にロシア株へ投資しておくのも選択肢のひとつでしょう。日本円は今後、ハイパーインフレーションで大きく目減りする可能性があります。日本円の価値が高いうちに、紙くずになる前に外国へ資産を逃避させることを考えてみてはいかがでしょうか??
ネット株
ロシア株の売買だけに限ったことではないですが、最近は株取引にインターネットを利用する場合も多いようです。
外国株は、もとより日本株でもです。インターネットでの株売買は一般の証券会社で行う取引とは、別の感覚の物です。それでは、ネットでの株取引ではどのようなことに気をつけるべきでしょうか。良くあるのが単位の入力を失敗することです。例をあげると、百株オーダーするつもりだったのに千株と人力してしまって、予定より十倍余計に購入してしまったなどです。確認をしっかりと行ってきちんと正確な数値を入力しましょう。銘柄コードの数字を間違えてしまったというのもあるようです。 それから予算も前もって決めておきたいところです。ネット株はバーチャル取引なのでゲーム感覚で売買を行ってしまいがちですが、行った売買、取引はしっかりと決済されます。資産運用のひとつとして、きちんとした目的と計画をたてましょう。
ロシア株に限らず、ドバイ株などの外国株の場合は、取引に時差がからむことが多いので、この点についても気をつけたいところです。それとロシア株の場合はルーブルの対円相場も気になります。
ロシア株投資、サブプライム問題以降の投資に
ロシアの証券市場には、あまりアメリカ系の資本は入ってきていないようです。少なくとも東京市場よりは少ないなすです。ロシア市場はアメリカ経済とは非連動ではないかといわれています。
しかしながら、まったく関係ないわけではありません。アメリカ経済の雲行きがあやしくなり、アメリカ・ドルやアメリカ国債へ投資されていた資金が石油や穀物などの商品(コモデティ)市場に流れると、資源価格の高騰により、資源輸出国であるロシアの経済が潤うことになるのです。むしろ、アメリカ経済がおかしくなればなるほど資源価格が高騰しますので、ロシア経済に、より弾みがつくことになるのかもしれません。