マイケルジャクソンBeat itの歌詞は差別と闘う黒人の歌だ!

CDに付属している日本語訳があまい?

⇒アルバム スリラー

CDを買った時についている歌詞カードに日本語訳がついているのですが、物足りないというか、当たり障りのない表現にしなければならないので、こうした翻訳になったものと思われます。

この楽曲は、アメリカ黒人の人種差別を歌ったものだという解説をしていきたいと思います。

theyは白人,him youは黒人

They told him, “Don’t you ever come around here

この They は誰のことを差しているのでしょう?

注目すべきは複数形であるということです。

答えはアメリカ白人です。

次に注目すべきは him です。

この単語は単数形ですね。

これは誰のことでしょうか?

答えはアメリカ黒人です。

複数の白人たちが、ひとりの黒人を取り囲んでいる光景が何となく、
想像できたでしょうか?

Don’t you ever come around here
白人たちが黒人の男に、「こっちに来るな!」
と言っている状況なわけです。

Don’t wanna see your face, you better disappear

おまえの顔は見たくない。消えちまえ。

白人たちが黒人に言っているのです。

The fire’s in their eyes and their words are really clear
So beat it, just beat it

瞳に炎が宿る。はっきりと言葉にした。

こんな意味になりますね。

You better run, you better do what you can

この文章にはyouという単語が3回出てきます。

このyouは黒人です。

出来る限り、可能な限り、うまくやりたいだろ?

そんな意味の文章になります。

BADという黒人英語

Don’t wanna see no blood, don’t be a macho man
You wanna be tough, better do what you can
So beat it, but you wanna be bad

この詩で着目すべきは BADという単語です。

通常、白人の話す英語ではBADは悪いという意味ですが、マイケル・ジャクソンは黒人です。

黒人英語ではBADは白人英語でいうところのGOODの意味になります。

but you wanna be bad

youは黒人ですね。

つまり、ここでマイケルは、黒人たちに、「もっとマシになりたいだろ?」
と語りかけているのです。

ちなみに、このBADという単語ですが次回作のアルバムタイトルにもなっています。

ほとんどの和訳では、このBADを正確に翻訳出来ていません。

Just beat it, beat it, beat it, beat it
No one wants to be defeated
Showin’ how funky and strong is your fight
It doesn’t matter who’s wrong or right

負けたいヤツなんていない。イケてて強い、おまえの闘いを見せてやれ。

どっちが正しくて間違っているかなんて関係ないさ。

your fightのyourは黒人ですね。

Just beat it (Beat it)
Just beat it (Beat it)
Just beat it (Beat it)
Just beat it (Beat it)

boy man

They’re out to get you, better leave while you can
Don’t wanna be a boy, you wanna be a man

ここではBOYという単語とMANという単語に注目です。

かつて米国では黒人は成人であってもBOYと呼ばれていたのです。

意味としては「半人前の男」のような意味です。

それで黒人たちは、お互いのことを呼び合うときに尊厳を込めて「MAN」と呼び合ったのです。

白人に都合の良い男になるな。一丁前の男であれという意味になります。

You wanna stay alive, better do what you can
So beat it, just beat it

You have to show them that you’re really not scared

ビビッてないことを白人に見せてやらなければならない。

You’re playin’ with your life, this ain’t no truth or dare

They’ll kick you, then they’ll beat you, then they’ll tell you it’s fair
So beat it, but you wanna be bad

この文章のTheyはもちろん白人です。youは黒人ですね。

白人が蹴っ飛ばしてぶん殴ってくる。

この詩のなかでマイケルは一貫して白人をthey,黒人をyouと表現しています。

また黒人英語のBADを再び使っています。

白人ではなく黒人に向けたメッセージです。

黒人へのエールが、この詩の一貫したテーマです。

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